私は自分の人生を他の人と比べて悲観することはあまり無いように自覚しています。とは言え、これまでにそんなことは一度も無かったと断言できるものではありませんが、少なくとも最近は他人の人生を手放しで羨むことはありません。どんなに恵まれた環境や才能を手に入れようと、人が形而上の思考をする動物である以上、悩みは尽きるものではないと思うからです。
私はしばしば『自分の生き方』を植物の在り方に重ね合わせて考えます。
芽吹いた植物の種は、人や動物の手で場所を移されない限り移動することなくその場で生命を維持するか、条件によれば消滅するしかありません。どんなに過酷な条件の場所で芽吹いても、それなりに成長する植物を発見すると励まされます。
『置かれた場所で咲きなさい』(タイトルが間違っているかもしれません)という本があります。私はこの書名が好きです。今ある場所や立場を変えられないことに対して日常的に不平不満を抱くのではなく、その場でいかに身を処していくかを模索し続けることが"開花"への近道だと教えてくれているような気がするからです。
まあこれは、私なりの人生の考え方であり、誰にでも通用する処世観とは言えないことは確かです。そこで脳裏に浮かぶのは、一時期ブームになった金子みすゞさんの詩の一節「みんな違ってみんないい」です。そうです、他人と違っていても良いのです。私は私、あなたはあなた。お互いの存在に干渉しないように害しないように私らしく生きていく、それが私の「あらまほしい生き方」です。
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