2024年5月アーカイブ

 むかし、『えんぴつがいっぽん』という歌がありましたねえ......  浜口庫之助さんの作詞・作曲だそうです。  私はこのごろ「いのち」って「えんぴつ」みたいだなあ......と感じています  鉛筆は削って使います  命も削って生きています  鉛筆は字や絵でさまざまな内容を表現します  命を長らえながら人はさまざまな生の模様を描いています  むかしは1本1本丁寧に手で削られていた鉛筆が  手回し削... 続きを読む
 私は自分の人生を他の人と比べて悲観することはあまり無いように自覚しています。とは言え、これまでにそんなことは一度も無かったと断言できるものではありませんが、少なくとも最近は他人の人生を手放しで羨むことはありません。どんなに恵まれた環境や才能を手に入れようと、人が形而上の思考をする動物である以上、悩みは尽きるものではないと思うからです。  私はしばしば『自分の生き方』を植物の在り方に重ね合わせて考... 続きを読む
 朝から「水俣病患者から意見を聞く」という会合の模様がテレビで繰り返し報道されています。  一団体に与えられた発言時間は3分。それを過ぎたらマイクのスイッチが切られるということだったようです。一人の高齢男性が水俣病の症状に苦しみながら亡くなった妻の言葉を訥々と述べている最中に音声は消されてしまいました。  何度も何度も「3分過ぎております。意見をまとめてください」と促す司会者(環境省職員)の声が繰... 続きを読む
前職で働いていた頃、私は職場のヒエラルキーでいうと最下層の立場でした。職業に貴賤無しの考えを持つ私としては、どんな種類の仕事をしていようが、職務を誠実に着実に果たしていれば人間として貶められるいわれはないと思っているので、上から目線で見下されても自尊心を損なうようなことはありませんでした。 そんな立場の私ですから、あからさまな蔑視的態度を示されることがしばしばありました。そんな時、「この人は何を根... 続きを読む
ある高齢男性と話していた時、私が「山が嫌いなんです」と言うと「どうして?山はいいよ~。自分は山が好きだなあ」と返されました。 その高齢男性の出身地は周囲に高い山の無いだだっ広い平野部で、若い頃から登山や山歩きが趣味だということでした。 一方私は、低山ながら鼻を突くような山々に周囲を囲まれた狭い盆地の出身です。山は親の山仕事に付いて行き、そこで手伝いをしたり遊んだりしていた場所であり、一人で行くには... 続きを読む
大型連休もあと少し。早朝の駅ホームには人影がまばらです。 今日も勤務の私がホームの椅子に座っていると、自販機の方向から合成音声のような声が聞こえました。何度も何度も同じセリフを繰り返すのです。注意して聞いてみると、どうも「キャベツください、キャベツください」と言っているように聞こえました。 誰の声?と思ったのですが、そちら方向に人はいません。あるのは自販機とその下をヨチヨチ歩くカラスの姿だけです。... 続きを読む
今朝の電車で隣り合った若い女性二人の話し声が耳に届きました。気をひかれた言葉は「自分磨き」ということです。「あの人は『自分磨き』をしていないのよねぇ」と言うのです。私はその次の言葉を待ちました。 「だって、髪の毛を整えるとか眉毛を手入れするとか洋服に気を遣うとかしてないし......」 その後『彼氏、元カレ』という言葉が続いたので恋愛関係かなと推察しました。「これまで23年生きてきて......」... 続きを読む
もともと大声を発する国民性ではなかったのかもしれませんが、新型コロナの自粛期間を経て、要不要にかかわらず、ますます日本人は声を発しないようになったと感じています。それは意見を述べるという比喩的な意味においても、また、実際の発声においてものことです。この感想はあくまで私の移動範囲での経験によるものですが。 私はキャスター付きのシニアバッグを使うようになって、可能な限りエレベーターやエスカレーターを利... 続きを読む

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