いま読み進めている小説の中で、登場人物がある人を訪ねたおりに応接間の壁に額が飾られていて、その絵柄が南天と小鳥だという一節がありました。
それを読んだ時、私の脳裏には南天の下で遊ぶスズメが浮かんだのです。
同時に思い浮かんだのが「富士には月見草がよく似合う」という太宰治の文章でした。
「富士には月見草がよく似合う」、そして「南天には雀がよく似合う」。
子どものころ実家の庭の隅に南天の木があったのです。その周囲でスズメが遊んでいたような記憶があるようなないような......
うん、やはり小説に出てきた応接間の絵画の小鳥はきっとスズメだな、と一人合点しています。
大した話じゃありません。ただそれだけの話。
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