このところ、起き抜けにベランダのサッシを開けるとヒンヤリした空気が入り込んできて「あゝ、やっとあの猛暑が収まる気配か......」とホッとしている。
とにかく今年は猛烈な暑さが長期に及んだ。気候も社会の在り様も『激』をつけなければならないほどの状況変化が相次いでいて、受け止めにとまどうばかりの毎日に心がかき乱されるばかり。力を持たない一介の地球市民としては理解も対応も難しく無力感に打ちひしがれて時間をやり過ごすしかなく、鬱々とした気分が積み重なっていく。
毀誉褒貶に価値を置き過ぎるばかりに「ただ生きる」ことを忘れたかのような空気は、やはり過多な情報をさばき切れていない結果のような気がする。情報は、ある程度知らないで過ごすほうが幸せなのかもしれない。「知らぬが仏」も一面の真理を表しているのだと思わずにはいられない。
人間とは、なんと傲慢で愚かな生き物なんだろう。
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