このごろ見聞きする事柄に接して思い浮かぶことわざがあります。
一つは「親の因果が子に報う」
二つ目は「親の心 子知らず」
三つ目は「親の光は七光り」
それがどうしたと言われるかもしれませんが、人は昔から同じようなことをしてきて、その都度、こうした言葉で残っているのだなあ......と考えると、意味深なのです。
「親の因果が子に報う」に関しては、最近世間を騒がせているやんごとなき御家柄のお姫様の話と、それとは全然関係のない私の田舎から聞こえてきた親類の情報の二つの話題から頭に浮かんできました。
私の田舎の出来事の登場人物の母親A から私は理由のない差別を受けて、わけもわからないまま長い間苦しんできました。最近になってやっと、事の全貌が見えて来て、私が自分で自分を責めることではなかったのだと確信が持てるようになり、精神も安定してきました。
ところが、聞くところによると、私にいわれのない罪悪感(私の性格が悪いのかという)を抱かせたその女性A の子供二人のうちの一人がかつて私が置かれたと同じ精神的苦痛を背負っているというのです。
あの時あの女性A がこうだったら私は故郷を嫌な場所として忌避しなくて済んだかもしれないと思ったこともありますが、今ではもう、半世紀近くを過ごしてきた現住地に生かしてもらったことに感謝しているので、もういいんです。
親たるもの、自分の目の黒いうちに子供の幸せを見ておきたいとおもうのは人情ですが、今が大変でも、自分が大切だと思う何を子供に伝えておくかは最重要課題として心得るべきだなあと思うこの頃です。
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