『群衆心理』ギュスターヴ・ル・ボン:著 櫻井成夫:訳 講談社学術文庫
先日書店で買いました。年齢的に私の読解力が落ちていること、訳文が学術的であること、原作が書かれて既に100年近く経ていること等々、なかなかスラスラとは読み進めません。それでも、そこかしこにハッとするような気付きがあります。まるで現在の世界情勢を解説しているようではないかということです。
近年とみに眉を顰めたくなるような動きの隣国たちのことも、この本の内容から腑に落ちることもありました。また、社会と教育の関係性の部分にも共感を覚えました。
まだ半ばまでしか読み進めていないし、読了してもここに総括して感想を述べることは私の知力では無理ですが、この本に述べられていることが現在の世界の共通理解を得て実践に結びつくなら人々の心はどれほど穏やかで住みやすい方向に向かうだろうと思うのですが、なかなかそうは行かないでしょうね。
昔から群衆心理には関心があります。『孤独な群衆』という本も持っています。50年前に大阪梅田の紀伊国屋書店で買いました。こちらは途中までしか読んでいません。この度『群衆心理』を読んでみて、改めて『孤独な群衆』にも再度挑戦してみようと思っています。
それにしても...群衆とはいかに予測不能な塊であることよとの感が深まりました。
もうじき我が国では衆議院議員の総選挙が行われます。群衆心理がどちらの方向に流れていくのかわかりませんが、あまり良い方向への期待はできないでしょう。
コメントする