「君子」・・・残念ながらこの文章は、(きみこ)という女性の艶っぽい話ではありません。
(高い官職にある人、徳行のそなわった人、品位の高い人)のことをいう(くんし)の話。
今朝のテレ朝「グッド!モーニング」で、
「いつやるか、今でしょ!」の林修先生が言葉解説のコーナーで「君子は豹変す」の言葉を解説していました。
「君子豹変す、小人は面を革(あらたむ)」 ←意味は、ここに解説してあります。
自分の間違いを自覚したら、即、過ちを改め行いをただすのが君子。
一方小人は、屁理屈こねて自分を正当化しようとしたり、表面上間違いを認めた風を装い、内心に逆恨みを抱いたりします。
★★★ ここから引用開始
「君子の過ちは日月の食の如し」
君子だって過ちは犯すことがあるが、すぐに軌道修正してもとの徳性にたちかえる。
「君子の三畏」
君子は天命と大人と聖人の言とをおそれること。
「君子の三楽」
君子のもつ三つの楽しみ。父母兄弟の無事なこと、天地に恥じるところのないこと、天下の英才を教育すること。
「君子の交わりは淡きこと水の如し」
君子が人に交わるのは淡泊で、交際が永続するにいう。
「君子は危うきに近寄らず」
君子は身を慎み守って危険を冒さずにこれを避ける。
「君子は器(き)ならず」
器物は各自一つの用に適するだけだが君子は一技一芸にすぐれるばかりでなく、どんな用にも融通が利く。
「君子は三端を避く」
君子は他との争いを好まないから、文士の筆端(文筆)と武士の鋒端(武器)と弁士の舌端(弁舌)とを避ける。
「君子は人の美を成す」
君子は他人に善事があるのを見れば、誘いすすめてこれを成就させる。
「君子は独(ひとり)を慎む」
君子は人の見ぬ所でもその行いを慎む。
「君子は豹変す」
君子のあやまちを改めて善にうつることのきわだっていちじるしいことにいう。
俗に、態度が急に悪く変わることに使われる。
「君子は交わり絶ゆとも悪声を出さず」
君子は交際が断絶しても決して相手の欠点を言いふらさない。
★★★ ここまで「新村出:編 広辞苑 第二版補訂版」 より引用
君子に関しては、中国の古典に何度も記述が為されています。
もともと古来より日本の教養人が学んだのが中国古典だったので、日本人にもなじみの言葉が多くあります。
「辞書は必要に応じて引くものではなくて、あれは読み物ですよ」と言う人がいますが、
今更ながらその言葉に「なるほどなあ・・・」と気づかされます。
それにしても、このような素晴らしい先人たちを数多く輩出しながら、
現在のかの国のやっていることは・・・
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