年末から編んでいた小物です。
モチーフつなぎの座布団は、片面37個のモチーフ。
これらモチーフを、裏表二個ずつつなぎながら隣のモチーフともつないで仕上げました。
右端のピンク色は、ネックウォーマーです。
縁取りのモフモフは、以前編んだスヌードの残り毛糸を使用しました。
私は、編み物をしながらテレビを視ます。
どちらが主目的かによって、テレビを視ながら編み物をしますとも言えます。
今夜は、NHK Eテレ「100分 de 平和論 相次ぐテロ、国際紛争を防ぎ平和を実現する方法はあるのか」
を視聴しながら、モチーフつなぎの座布団を完成させました。
▽斉藤環さんは・・・フロイト戦争論
▽水野和夫さんは・・・ブローデル歴史論
▽田中優子さんは・・・西鶴の知恵
▽高橋源一郎さんは・・・ヴォルテール寛容論
それぞれ過去の書物から言葉を引用しながらの話でした。
対話の重要性とか欲望のコントロールとか資本主義の見直しとか、
さまざまなキーワードが出てきましたが、
私の記憶(最近、とみに怪しくなっている能力ですが)に強く残った言葉が【寛容】です。
番組が終了するころに、座布団のモチーフつなぎも完了しました。
できあがった、半端毛糸を寄せ集めて作った座布団を見て、私はハッとしました。
この寄せ集め毛糸で作った座布団に、
今日の「100分 de 平和論」で展開された思想が具現化されているのではなかろうか、と。
この作品に使った毛糸は、それぞれ組成も太さも長さもまちまちです。
ほぼ同サイズのモチーフにするために、細い糸は二本どりで編みました。
それでも、大きめサイズのモチーフ有り、小さめサイズのモチーフ有りと、大きさは均一にはなりませんでした。
ところが、これらを白い糸(これは同一品質の糸)ではぎ合わせると、
一枚の座布団として、こんなにカラフルで楽しい形にまとまり、実用に耐える物に仕上がったのです。
この編み物の糸を個人の思考や感情とみなし、
その糸で編んだモチーフを個人だとみなし、
それぞれのモチーフをつなぐ白い糸を人類平和実現の為の普遍の思想とみなせば・・・
モチーフをつなぐ過程では、仕上げの際に切り捨てる糸が出ます。
人間個人をモチーフに喩える場合、
切り捨てる糸とは(過剰な欲望や嫉妬などの負の感情)を指すのではないかと思いました。
そんなことを考えました。
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