それは薄々分かっていたことだった。
多分、平均的な常識を持ち合わせている購読者なら、
あの麗々しく掲載されたグラビアページの景品の数々は、
雑誌の購買数を上げるための「人寄せパンダ」のようなものだろうと知っているのではないか。
そうだとしても、自分が手に入れる可能性は無いにしても、
誰かに当たる物であってほしいと信じたい気持ちは少なからずあると思う。
それは、自分が選んで購読している雑誌の出版社への信頼の問題である。
物で人を釣ろうとするより、内容の充実と読者の向上心を刺激する方向であってほしいと願う。
このネット全盛の時代に、あえて印刷物を買おうという読者の信頼を裏切らないでもらいたい。
この事件に限らず、いまや社会的なモラルや自負や見識の大幅な低下を感じずにはいられない。
たかが娯楽雑誌の懸賞なのだけれど、姑息なごまかしがまかり通って良いわけがない。
大河の堤防の決壊は、意外や、野ネズミなどの小動物が掘り開けた穴がキッカケになると聞いた。
日本人の誇りある民族資質が決壊するもしないも、大河の堤防決壊と似たようなところがあるかもしれない。
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