「終戦のエンペラー」を観た。
客席は、予想通り、私と同年輩らしき人々が多い。
ここで、表題とは別の話だが、
昨日初めて60歳以上はチケットが1000円になっていることに気付いた。
これまでは職場の斡旋で割引チケットを手に入れていたが、
これからは、その必要もなく1000円鑑賞ができるようだ。
今回の「終戦のエンペラー」はハリウッド製。
監督はピーター・ウェーバーという人物で日本人ではないが、
企画立ち上げは奈良橋陽子という日本人プロデューサー。
天皇の戦争責任を追及するにあたって、リサーチを任されたフェラーズ准将中心にストーリー展開。
フェラーズには、開戦前から想いを寄せる日本人女性がいた。
そこから、軍内では知日人物として天皇の戦争への関与と処遇のリサーチが任される。
これまで、映画やテレビで、太平洋戦争に関するさまざまな日本製の作品を視てきた。
複雑な人物相関図があり、誰の視点であの戦争を考えるかによって表現が異なるのは至極当然。
今回の映画には登場しなかったけれど、戦後処理に際して活躍した日本人は他にも大勢存在する。
(戦争放棄する国家創造の実験)としての日本の戦後処理?
いま、日本国内では憲法改正に関する論議がある。
終戦直後のGHQ内部の動きを、アメリカ人の描く映画で垣間見ることも意味があるのかも知れない。
ただ、あまりにもあの戦争から時間が経ってしまった感は否めない。
それなのに、あの戦争は未だに尾を引いているような昨今。
かの戦争を肌身で知らない世代ばかりになって、
これからの日本はどう展開して行くのか、はたまた、どう展開して行けばよいのか、
模索の時代は悩ましく続きそうだ。
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