世界中が「ああでもない、こうでもない」と迷いぬいた一年が終わろうとしている。まだまだ続く、というより、これからが正念場の世界状況。人間が形成した社会とか文化とか経済などが、顕微鏡でしか目視できない微小なウイルスによって、いとも簡単に活動休止に追いやられる現実を目の当たりにしている。
同時進行で鳥インフルエンザの流行も発生しているようだが、このパンデミックのさ中、そちらのニュースはかつてほどの大々的な報道になっていない。
今回の新型コロナウイルスの混迷の中で、どれほどの人が「自分も地球という星の上で生きる生物の一種に過ぎない」ことを再自覚しただろうか?(食物採取)(摂食)(排泄)(生殖)の四行動が生命維持の最低限。人間以外の生物はもっぱらこれで命を生じ、しかるべき時が訪れると命を終える。問うてみたことがないのでわからないが、そうした人間以外の生物がウイルス感染して命の危険にさらされた時に何を思うだろうか。そんなことが頭をよぎる。
本当は深く考えなければならないことや、進みたくても立ち止まらなければならないことについて、人間は謙虚に向かい合わなければならないことをこの状況から学びなおさなければならないのだと、私は思う。
などなど、かつ浮かびかつ消え去る泡のような想いを抱えながら淡々と過ごした一年が今日終わる。
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