非常に警戒を要する、これまで経験したこともない被害をもたらしかねないと、事前に報道を通じて注意の呼びかけがくり返されていた台風19号が通り過ぎて、今朝のテレビでは各地の被害状況を報じている。
今回は、超大型台風で影響を受けた地域は広範囲だった。近畿・北陸・東海・甲信越・関東・東北そして現在は北海道の太平洋側あたりか・・・
各地で河川が氾濫して周辺が浸水したようすがテレビ画面でつぎつぎに報じられている。そして現在、長野県の千曲川決壊の様子が集中的に伝えられているところ。
このところ自然災害が発生するたびに報じられるのは「土砂崩れ」。
私がインターネットで文章を書くようになった初期の頃、日本の治山放棄状態が気になって手に取ったある本(書名は失念。新書版だったか?)に「これから日本の国土に起こる深刻な問題は土砂崩れの連続発生」だと書いてあった。その部分は私の記憶に焼き付けられて、こうした災害が発生するたびによみがえってくる。
「日本沈没」にしても、土砂崩れの連続発生を警告したその本にしても、なぜ社会の方向改善に活かせないのかと歯噛みする思いを常に抱く。
個の利害を超えたところでものごとを俯瞰し、勇気ある決断をくだせる見識と教養を備える努力を惜しまない。政治家として選ばれるべき人間とは、そのような人物であってほしい。
駆け引きのソロバン弾きばかりが上手い小賢しい人間や、親から受け継いだ金と人脈だけで選挙に当選してしまうおバカな政治家が闊歩する現実を繰り返し見ていると、ともすれば、この国に生きていることに絶望を覚えてしまいそうになる。
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