労働力が不足ということで、女性や高齢者や外国人の労働力が期待されているらしい。
私も、定年再雇用を経て、異業種であるマンション管理員の仕事に高齢者として雇用された一人である。
幸い、体が丈夫なので日々の現場仕事はなんとかこなせている。
ただ、長年勤めた前職とは異なる業種なので、事務処理の仕方や社内の組織に関しては疎い。
一物件に一人配置で清掃兼務の管理員なので、誰かと相談しながらということはできない。
現場配置の前に丁寧な研修はしていただいたけれど、机上の研修は即実践で活かせるものではない。
マンション管理員になって満一年が過ぎたが、現場仕事は何とかこなせるようになった。
一方で、居住者と支店をつなぐ事務処理に関しては、未だに戸惑いが多い。
近年は個人情報保護の観点からの注意事項が多く、取扱いに苦慮している。
(どこまで聞けるのか)(どうやって聞くのか)から始まって、居住者から預かった個人情報を支店へ繋ぐ方法など、
わからないことだらけだ。
支店のオフィスワークの若い人たちとの交流は少なく、誰にいつどう連絡・報告・問い合わせして良いのかも把握できていない。
居住者の書類上の手続きが発生して初めて、アタフタとあちこちに電話しながら手続き方法を覚えている。
その都度、支店の事務の若い女性に電話で叱られたり呆れられたりする。
おまけにそれらの作業は殆どパソコンでやることを求められる。
これがまた高齢者にとっては厄介なことだと雇用者側に理解されているだろうか?
高齢雇用者に関わる若い社員は、自分のコミュニケーションの仕方を検討したり反省したり改善しようとする努力をしているだろうか?
つくづく感じることは、
外国人や高齢者を即戦の労働力として当てにしようとするのなら、もう少し働かせ方に工夫しなければだめだということ。
定年後の高齢者は、社会経験があるので、それなりに筋道立てた説明を受ければ物分りは早い人が多いと思われる。
ただ、デスクワークの若い人たちが、そうした高齢者の特徴を把握しているかどうかに疑問を感じる。
というわけで、私は現在、デスクワークの若い女性やマネージャーに鼻であしらわれたり叱責されたりしながら仕事をしている。
まあ、そこはそれ、人生経験豊富な者としては、別段腹立ちを覚えることは少ないが、
困ったなあ・・・と一瞬たじろぐことはある。
あれも経験、これも経験、「永遠の今」を繰り返しつつ人生の下り坂をソロリソロリと下りつつあるこのごろ。
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