世の中の変わりようを肌で感じる日々

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今年4月までは、職住接近ということで自宅のある市内のみの情報で暮らしてきた30年。

5月から、1時間半の電車移動で自分の生活範囲を越えた地域の情報に接することになった。



勤務先マンションのある土地は若いファミリーが多く暮らす地域なので、

これまでの自分の暮らし方とはいろいろと勝手が違う。

通勤途上で出会う風景や事柄も、目新しいことばかり。



世の中こんなに変わったのだ、との感慨を抱くことが多くなった。



まだ昼食に弁当を作って持参する朝の余裕がないので、勤務地のコンビニで調達している。

そのコンビニのレジに外国人のお兄さんがいる。

東南アジア系かなと思われる風貌。

真面目で大人しそうなお兄さん。

(今夕のテレビニュースで、コンビニレジ店員に外国人労働者を雇う店が増えたと伝えていた)


私は、今回の就職をするまで交通系のICカードで買い物をしたことがなかった。

初めてICカードを買い物に使ったのは、今回の通勤で、駅の自販機の飲み物を買った時。

おそるおそる品物を選んでカードを指定の場所にタッチすると、ゴトンとペットボトルが落ちてきた。

「これは便利だ」と味を占めて、コンビニでも支払いに使えるらしいので使ってみることにした。


その最初のコンビニレジが、上記の外国人お兄さんのいる店だった。

「ICカードで支払えますか?」「どうすれば良いの?」という私の問いかけに、

外国人のお兄さんが優しく対応してくれた。


別の日、開店したばかりの別のコンビニで買い物をした時、私は金額ピッタリの小銭で支払った。

すると、対応してくれた日本人の若いお兄さん店員が軽く「ちぇっ!」と舌打ちして小銭を数えた。


私の古い知識では、小売りのお店はカード払いより現金のほうが喜ばれると聞いていたので、

彼の「ちぇっ!」が何を意味するのかわからなかった。

後で自分なりに考えてみて、ジャラジャラ小銭を出す支払いより

ピッと簡単に済ませられるICカード払いの方が喜ばれたのかもと思った。


その街では、あらゆる店のレジにICカードの感知器が備え付けられている。

それ以来、私は少額の買物にはICカードを使えるように、少し多めのチャージをすることにした。



また、駅構内の移動の際、すれ違う人としょっちゅうぶつかりそうになることも気になっている。

昔は、どんなに混雑した駅構内でも、互いにスイスイとぶつからないように歩いていたように思う。

あののべつ混雑している東京駅でさえ微妙に避け合いながら往来していた。


それが、5月からの通勤では、しょっちゅうぶつかりそうになる。

一回は荷物を思い切り私にぶつけたにもかかわらず、立ち止まりもせず通過して行った男性がいた。


もう世間の常識になってしまって、何を今さらだけれど、

多くの人々がどこでもスマホに視線を落としているのが日常の街や駅や電車内の光景。

そりゃあ、視線がスマホに注がれていれば周囲にどんな人がいてどんな状況にあるかなんて気づかないだろう。

その常態化したスマホ凝視の日常行動が周囲への無関心となり、

スマホを見ていない時でも自分の周囲の人への配慮を欠かせているのかもしれない。


昔の人間が混みあう場所でもぶつからないようにすれ違えたのは、

前から横から近づく人々を視野の中にとらえていたからこその集団行動だったのだろう。



同じようなことは、雨の日に狭い歩道ですれ違う時にも見られる。

前方から迫りくる人が視野に捉えられていれば互いに傘を傾けてすれ違うであろうが、

先日来幾度かあった雨の日に、避けるのは私ばかりという経験をした。

他人に道を譲らせたら、以前なら「済みません」と軽く会釈や言葉が出たものだけれど、

最近は、道を譲って立ち止まっている人間など目に入らないらしい。



だからどうした、と言われそうだ。

古いことを持ち出しても通用しない時代だよ、とも。

私も今さら昔を持ち出して嘆いたり説教じみた意見を言うつもりもない。

だって、これほどの世間の変容ぶりだもの、昔のようになんて言っても始まらない。


ただ、この国は、今や情緒もヘッタクレも無い荒んだ空気になったのだなあ・・・と感じるばかり。

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このページは、tsuyuが2017年5月30日 22:49に書いたブログ記事です。

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