『「いいね!」が社会を破壊する』を読んだ

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20161012iinega (291x350).jpg 『「いいね!」が社会を破壊する』  楡 周平:著、  新潮新書


インターネットの世界はどんどん新しいサービスが提供され、

いまや世界中の人々の暮らしにネットサービスは欠かせない存在になった。

しかし、私は使えば使うほど、インターネットを介した行為には慎重になって行く。

正直に言うと、インターネットの利用は怖い。

そうは言いながら、一方では、もはや手離せないものでもある。



やれメールだラインだフェイスブックだと、世間では気軽に利用しているようだけれど、

私はこれらのネットコミュニケーションからは距離を置いている。

というより、あえて近づかないことにしている。



私の知識と文章力ではこの本の内容をまとめることはできそうにないので、

表表紙の裏にまとめられた概略の文章を転載しておくことにする。


(ここから転載)


すべてのモノと情報が、ネットのプラットフォーマーに呑みこまれていく。「いいね!」をクリックするたびに、われわれは知らず知らず、自分の首を絞めているのではないか?より快適な、より便利な生活を追い求め、「無駄」の排除を続けた果てに生まれるのは、皮肉にも人間そのものが「無駄」になる社会・・・・・。ネットの真価が実社会にもたらすインパクトを、「ビジネスモデル小説」の第一人者が冷徹に見据える。


(転載終わり)



読み始めはそれほどの興味関心を抱けなかったが、読み進めるうちに引き込まれていった。

これは、インターネット利用者に限らず、現代人は必読の書だと思う。

これだけパソコンやタブレットやスマホが普及して、誰もがさしたる警戒心も抱かず利用するようになって、

自らが表に出さない限り個人情報を秘密厳守できた時代とは全く違ったことが周辺で起きて起きていても不思議ではない。

それを自覚して利用するか否かが問われているように感じる。

が、危険性を危惧し用心している人間であっても、もはや完全には個人情報を守れない時代になっているらしい。



怖ろしいことになった・・・とは思うが、もはや我々はこうした時代に暮らすしか選択肢はない。

地球という同じ土俵の上で暮らす一員である限りは。



この本を読み終えたばかりの折も折、電話セールスを受けた。

まさか繋がるとは期待していなかったかのように電話の相手は、「もしもし」と応答する私の声に沈黙の間を置いた。

まるで、イタズラで無作為に番号をプッシュした不心得者のように。

それからおもむろに話しかけてきた男性の話しぶりは、私の経験から判断すれば要警戒の部類に入る(人を食ったよう)なもの。


電話セールスはお断りの私。

「どこから私の名前と電話番号を入手しましたか?」と問いかけると、

相手は、「デパートのお買いものとか通販などとか・・・」と言葉を濁す。

「電話の勧誘は一切お断りしていますので」と電話を切るも、後味悪く不気味でもある。


(デパートから個人情報が漏れるものか?)(ひょっとしたら通販からはあるかも知れない)などと思いめぐらした。


個人情報が売買されていることは何も驚きではなくなっている。


ああ、ヤダヤダ、便利になったことがかえって不安の種を増しているなんて。



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このページは、tsuyuが2016年10月12日 22:33に書いたブログ記事です。

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