演出家の蜷川幸雄さんがお亡くなりになりました。
もうかれこれ14・5年前のことになりましょうか、
蜷川さん演出で市原悦子さん主演の「ゴドーを待ちながら」というお芝居を見に行った時、
中休み時間にロビーで友人とコーヒーを飲んでいると、
螺旋階段をトントントーンと軽やかな足取りで降りてみえた蜷川さんが、
私たちのすぐ隣の丸テーブルのお知り合いらしき人のもとへ来られました。
私は友人と二人だったのですが、思い切って声をかけました。
「あのぉ、写真を一緒に撮らせていただいてもよろしいですか?」と。
新聞か雑誌かで怖い方だと読んだことがあったので、おそるおそるです。
「ああ、いいですよ。どこがいいかな。あ、ここにしましょう」と快く承諾してくださった上に、
ニコニコしながら、近くで撮影に適当な場所まで移動してくださいました。
蜷川演劇をもっと観たかったなあ・・・と、今とても残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
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