27日付朝日新聞「天声人語」で、
9月に亡くなっていた女優の原節子さんのことをとり上げていた。
その文章の冒頭に紹介されていた彼女の言葉が・・・
************** ここから引用
男性に対する辛辣な言葉を残している。
「男性は女を見るときには愛玩物ではないけれど、可愛いタイプの人が好きなんですね」。
自分は大柄だし、優しい目つきをしているつもりでも相手には怒られているように思われてしまう、と
▼言葉の主は9月に亡くなっていた女優の原節子さんである。
1957年に高名な学者と雑誌で対談した折の発言だ。当時37歳。
************** 引用おわり
社会という人間集団の中で、
自分の意見や人格を意識しつつ生きようとする女性は、
往々にして、こうした男性の視点や判断に悩まされる。
あの美しさと演技で名女優の地位を得た原節子さんにしてこの言葉。
女性が、一人の人間として全人格を尊重されながら生きることの困難の一端を表現している。
人間を組成するどの部分の作用が「男は上、女は下」という意識を生み出すのか?
それは長い歴史に培われた社会制度で擦り込まれた意識なのか?
それとも、何らかの脳内神経もしくはホルモンの作用によるものなのか?
科学的に考えようとすれば興味深いことと言えるが、
実生活ではしばしば厄介な男女の思考のずれではある。
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