宮本常一(みやもとつねいち)は、分類から言うと民俗学者です。
ただ、彼は学問としての机上の民俗学ではなく、各地を訪ね歩いて、
自らの目で土地の状況を確かめ、地元民から聞き取りするという手法を貫きました。
【逸脱の民俗学者】と呼ばれる所以です。
彼は、私の郷里に近い周防大島の出身です。
数年前、親族の葬儀に参列するために帰省した折、
姉が「宮本常一記念館」に連れて行ってくれました。
その時、私は宮本常一が民俗学者であることは知っていましたが、
(NHKテレビで取り上げていた番組を視たから)
それ以上の知識は持ち合わせていませんでした。
あれから数年を経て、
つい最近の新聞書評欄で「忘れられた日本人」という本の紹介文に出会いました。
宮本常一の本です。
いつか読もう、いつか調べてみようと先延ばしにしてきたのですが、
この際、宮本常一に関する本を読んでみようと思い立ちました。
純粋学問としての民俗学ではなく、
生身(なまみ)の人間が如何に自然と折り合いをつけ社会を形成しつつ生きたのか、
それを、自ら全国飛び回りながら資料収集にあたり書籍にまとめた宮本常一の業績と足跡に興味があります。
彼の本を読むことは、
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