いま製作中のポーチ(右)と巾着(左)。本を見て、配色が気に入り、編み方も何とか挑戦できそうなのでスタートした作品。これらの作品が仕上がったって、どんな場面でどう使えば良いものやら、当てはありません。手芸って、たいていそんなものではないでしょうか?作るのが楽しみ、使用目的は二の次。冷静に考えれば、まさに無駄な物を作り出すために時間と労力を割いているとしか思えません。でも、これが楽しいんだなあ・・・♪
もし、手芸作品を売りに出していくばくかの収入に換えようと目論んだとします。その時点で手芸は半ば商いという目的のために純然たる "無駄" な行為とは異なる作業になるでしょう。もちろん売れた売れないという新たな楽しみは加わるでしょうが、単なる趣味で作っていたような気ままは制限され、ノルマに追われるかもしれません。
純然たる趣味を貫くか、いくばくかの収入につなげようと意気込むか、それはまあ人それぞれ。どちらが良いとも悪いとも言えるものではありません。個人の技量・器量に任せられるべきことでしょう。
効率や儲け話ばかりが大手を振ってでかい顔するような現代の風潮にあって、もう一度 "無駄" を受け入れ楽しむ風潮が広まっても良いんじゃないかなあと思いつつ、毎日曜日の朝はNHK教育テレビ「日曜美術館」で紹介される作品の数々に見入りながら、まさしく「何も生産しない」無駄な時間を消費しています。視聴後は、ぼろぼろになりそうだった心が修復再生されているのを感じます。
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