罪と罰

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 よそ20年前の連続幼女誘拐殺害事件の犯人、宮崎勤死刑囚の刑が実行されたと今日のニュースで報じられた。

 

 い先日6月5日の新聞から、私は、ある映画を取り上げた記事を切り抜いていた。題名は「休暇」。6月7日から全国公開されるとある。ごく限られた映画館でしか観られない映画のようだが、近隣に上映館があることがわかった。

 

 容は、「死刑執行の際、支え役を務めれば一週間の休暇を与える」という特別休暇を目当てに、シングルマザーとの結婚を控えた刑務官が絞首台の下で落ちてくる死刑囚の体を支える任務を志願するという話(「千葉日報」記事参照)。

 

 の映画の主人公が、一週間の特別休暇を自分の新しい門出の結婚式や新婚旅行や新居への引っ越しなどに当てようとしていただろうことは想像できる。任務を終えた彼がその後どうなったか・・・映画を観ていない私は、ここでそれを語ることはできないが、おそらく、幸せな気持ちで新生活準備に専念できるはずはないだろうと思う。

 

 たいというより観なければと思って記事を切り抜いたのだけれど、私はとうとうこの映画を観ずに終わりそうだ。話の概要を知っただけでも胸がドキドキするような恐怖感に襲われているから。

 

 の父は少年刑務所の刑務官だった。その為、ものごころついた頃から、折にふれ(十三階段)や(絞首刑)の話を聞かされて育った。おそらくは、幼い子供を怖がらせる為の脚色もあったと思うが、父の話に想像は膨らみ、死刑への恐怖は拭いようもないほどの恐怖として私の脳裏に焼き付けられている。大人になってから見聞する死刑にまつわる話と照らし合わせてみると、父の話はほぼ事実そのままであったことが分かる。

 

 を犯せば相当の罰がある。そのことは幼い私に重い枷となり、他人に後ろ指さされるような行為をしてはならない、他人に迷惑をかけてはいけないと自分自身を律しながら今日に至っている。

 

 刑に関しては、世界中で賛否両論がある。その執行方法に関してもまたしかり。もし私に「死刑をどう考えるか」と尋ねられても答えられないというのが正直なところ。

 

 りしも来年から一般人参加の裁判員制度が開始される。こちらの制度に関しても賛否両論があり、具体的な運用の方式は見えてこない。

 

 れからどうなるのだろうか、この国における『罪』と『罰』の周辺は。

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露草さん,お久しぶりです。まりりんさんのサイトへのコメントで「発見」させていただきました。でも,完全に「お休み」されていたのかと思いましたら,「掲示板」は開いていたのかな? なも も,細々と「生き延びて」おります。(最近はSNSとやらにも手を出してしまい,その仕組みから来る「反応の速さ」につい乗せられているのですが・・・)

6段落目に目が止まりました。なも の子供の父親は,多分露草さんのお父様とはちょっと違う職種だろうと思いますが,近しい職場におります。

また,ときどきおじゃまさせていただきます。

なもさん、またお会いできて嬉しいです。
すっかりネットから遠ざかろうと思ったのですが、
実生活ではなかなか想うことを表現する機会を得られないこともあり、
やはり細々とでも続けようと再開しておりました。
こうした個人のサイトは、賑わなくても良いというのが私の基本的な考え方です。
でも、こうしてコメント頂くと、嬉しいですね。

SNSってどんなものかしら?
今週末にでも、ネットで調べてみることにします。

父がこの職業についていたのは大正から昭和の初めの頃です。
何しろ明治生まれの父ですから・・・

これからもぼちぼちとお付き合いお願いしますね。
ありがとうございます。

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このページは、tsuyuが2008年6月17日 19:28に書いたブログ記事です。

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