昨年の異動で同じ職場になった若い女性(20代後半)は自信家です。学生時代に成績が良かったようで、本人もそれなりに努力してきた自覚があるようです。それはそれで素晴らしいことに違いありません。
しかし、何故か私は彼女に対して拒否反応を感じてしまいます。その原因は他を見下すような彼女の言動にあると思います。場合によっては50代の私がご指導を受けることもありますし、私の仕事ぶりを観察して、前の職場から彼女と一緒に異動して来た上司に私のあれこれをご注進に及ぶこともあります。
そんなあれこれを「若気の至り」と鷹揚に構えられないこちらが悪いのでしょうが、私は何故彼女のそうした行動が受け入れ難いのか考え続けています。考えた結果、ひとつ思い浮かんだことがあります。それは「20年そこそこの人生経験者に50数年間必死に生きてきた自分の人生を評価されたまたは否定された」と感じることの辛さのような気がします。
誰しも完璧な自信をもって生きているわけではありません。紆余曲折を経、試行錯誤しながらの人生は息絶えるまで続きます。その愚かにも遥かな道のりを後から来る者に軽くあしらわれては落ち込んでしまいますよねえ・・・
若い人に言いたい。「年長者は、たとえ現在の姿や立場や行動がどうであれ、その年数生きて来たという事実だけで敬うべき存在だと心得て下さい」と。「あなたもこれから10年20年30年生きて行けば分かるでしょうが、生きるとは生易しいものではないのですよ」と。
何も気にせず考えずに生きていけば楽なのでしょうが、ちょっとしたことでも深く掘り下げてしまう性分とは、こんな出来事にもそれなりの理由や理屈を並べなければ心の平安が保てないのです。
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