「まだ働いてるの?」と声かけてくる人

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 かつて「ハッピーリタイアメント」とか「早期退職して悠々自適」などを理想とするような考え方がありました。それまでに退職後の楽しみを実現できるだけのお金を貯めて、現役時代にはできなかったあれもこれも、好きな時に好きなようにできるようになることが理想であるかのように、多くの人が夢見ていた時代がありました。たぶんそれは、社会や経済が落ち着いていたから描けた夢だったのでしょう。



 いまや世界はグチャグチャ状態で経済活動どころか命の保証も危うい時代になっています。我が国もご多分に漏れず、生きていくのがしんどい時代になっています。お金は、持っている人は余裕で持っていますが、持っていない人は本当に苦しんでいます。格差がひどいように思います。



 私は60歳定年後もずっと働いています。65歳から70歳くらいまでで働いている人は多くなったので珍しくはありませんが、70歳過ぎてとなると次第に数も少なくならざるを得ません。通勤していると(この人大丈夫かしら...)と思うような高齢者も朝早くの電車で見かけます。でも、働ける場所があるだけでも良かったねと私は思うのです。それぞれの個人的な事情は知りませんが、働くことが必要だから働いている人たちです。私もその中の一人です。



  働く高齢者増加の一方で、順調に年金生活に入って日々を自宅周辺で時間の制約なしに過ごせている高齢者も多数います。

 そんな経済的に余裕の知人の一人がマンションの近くに畑を借りて、もう長いこと作物を育てています。私は通勤の行き帰りでその横を通るのですが、帰宅時に畑帰りの彼と出会うことがあります。すると必ず彼の口から「まだ働いてるの?」という問いかけの言葉が薄ら笑いと共に発せられます。その度に私はいや~な気持ちになります。(働いてちゃ悪いのかい!)(あんたに何か迷惑かけてるかい?)(金のない奴だとバカにしてるのか!)と内心でつぶやきます。


 それも言うなら「まだ働いてるの?」ではなく「まだ働けるなんてすごいね!」でしょう!!心の中で(この貧乏人が...)とあざ笑っても、本人に聞かせる言葉としては後者のセリフが心ある大人の発言というものでしょう。



 まあ、何と言われようが私は現在の仕事を続けられる気力と体力があることを幸せに感じています。そのうえ、現役社会との接触で刺激を受けているので、毎日新鮮な驚きとともに頭が活性化するような気がします。

 高齢で働いていることは私にとっては「やむを得ずまだ働いている」と嘆息する状態なのではなく「働く場所を得て楽しく働ける状態にある」のだから、哀れみや蔑みで見下されてもなんてことはないのです。

 

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このページは、tsuyuが2026年1月16日 21:50に書いたブログ記事です。

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