「下垂体腺腫」の外科手術を受けて10日後に退院してきた。
自覚的には入院前も術後も変わらぬ体力を継続しており、ICU退室時から看護師さんによる付き添い見守りまたは車いす使用の必要性を感じなかった。
今回の病に関して言えば、関連することの全てが順調に推移した幸運な例だと、周囲に対して感謝しかない。
それにしても、医療関係者の仕事ぶりには頭が下がる。
日本のみならず地球上の社会すべてに「我さえ良ければ」の風潮が蔓延する中、「他者の命を守る」ことに献身する人々の姿に触れられたことは、入院という突発体験の中で得られた貴重な知見であった。
何でもコンピューター搭載のシステムにやらせて人間が考えたり動いたりしなくても済むことを目指しているような社会の方向性に疑問と反発を感じ続けている私だが、生身(なまみ)の人間には生身の人間でしか対処できない部分はある。というか、そここそが人間の幸せにとって最重要なところだよ、と強く思う。そうした仕事がエッセンシャルワークであり、その分野に携わる人間にはそれなりの敬意を払うべきである。
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