今夜のテレビ朝日「相棒」で風間杜夫さんが演じるのがマンション管理人のようです。
これまで見てきたドラマの中で扱われたマンション管理人というのはいつも「覗き趣味」だったり「小うるさい」とか「低教養」といった、どちらかと言えば低レベルな人物として登場しているように感じます。それらのイメージは多分に俳優さんの演じ方にも左右されるのでしょう。
私は現在マンション管理人です。他人の生活に何の興味もありませんが、業務を遂行する上で居住者の傾向を把握しておくことは必須です。またそれは長く勤めていれば自ずと分かってくることでもあります。
そんな中、少々問題ありの居住者の行動パターンがあっても逐一注意を促すことはしません。なぜなら管理人は居住者の社会教育指導員ではないからです。あまりにも目に余ることがあれば掲示などで改善のお願いをすることはありますが、まああまり効果は期待できないと知りつつの掲示になります。
「低教養」かどうかは、管理人それぞれの個別の問題ですので管理人だからとか清掃員だから「低教養」だと一括りにはできません。それは「社長」だから「総理大臣」だから教養豊かで尊敬に足る人物だとは必ずしも言えないことと同レベルの評価事項だと思います。
なのに、フィクションで描かれる管理人や清掃員はほとんどの場合カッコ悪く表現されています。またそうした作品を観たり読んだりする人々の多くが、作品に描かれたイメージをそのまま現実にそれらの職業に携わる人たちに当てはめてしまう傾向があるように感じます。
長年、職業序列の底辺で仕事してきた私がいま言えることは「社会的地位の高みに昇れば昇るほど人は事実が見えなくなるらしい」ということでしょうか。昇進とは無縁の立場から社会を眺めていると、能力や志以外の理由で上に昇る人のなんとまあ多いことか!これまでずっと「このままでは日本は良くなるわけがない」と思ってきました。まさにいまその状態に行き着いているようです。
ま、今夜の「相棒」がマンション管理人をどう扱っているのか、風間杜夫さんがどのように演じるのか、久しぶりに「相棒」を観てみようかな。
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