何らかの意見の相違や理不尽な扱いを受けた時に、意を決して相対峙しなければならないことがある。そのような時、一方が真剣に話しているのに対して他方はヘラヘラと薄ら笑いを浮かべて、あえて余裕をパフォーマンスする場合がある。これは個人間の対立では時おり経験してきたことで、こちらの感情的な爆発を誘引する卑劣な行動だと感じながら、次々に話をはぐらかされるうちに「暖簾に腕押し、糠に釘」の言葉どおりのこちらの無力感を誘う"笑い"だと感じた。
その国際版だと思える場面を、昨夜、テレビの報道番組で視た。一方は、現在、日本に言いがかりをふっかけて多大な損失を与えようとしている隣国弁護士。迎え撃ったのは日本の女性論客。彼女は努めて論理的かつ史実を踏まえて反論するのだが、隣国弁護士は終始一貫して"感情"に基づく言いがかりに固執していた。その時、その弁護士が頻繁に見せていたのがヘラヘラした笑みだ。
そのヘラヘラに対応した日本の論客女性は最後まで筋を通して話をしていたが、たぶん、腹の中は煮えくり返っていたと思う。私なら「もういい!」と話を打ち切ってその場を立ち去ってしまっただろう。それは相手の思うつぼで、こちらが失うもののほうが多いという結果を招いてきた。その論客女性は政治家だが、彼女にはこれからもっともっと活躍してもらいたいと思う。
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