このブログでマルクス・ガブリエルに触れた記事を載せたことがある。そして、現在再びNHKEテレで彼の主張を番組で取り上げていることを知り、昨夜11時前後ながら翌日休みなので視聴した。
「欲望の時代の哲学2020 マルクス・ガブリエル あなたの欲望は本当にあなたの欲望ですか?自由が善と悪を取り違えるときに・・・」という、新聞の番組欄に記載された番組紹介文。
彼はドイツの哲学者なのでドイツの歴史を踏まえての欧米社会における事象を哲学的に解析して話しているので、日本人としては、たまに違和感を感じるところもあるが、表面的な富の奪い合いが熾烈化している世界の現状を人間の基本に立ち返って考察するためのヒントになるように思った。
独裁と言っても間違いのないトップが勢いを増して勢ぞろいしている現代の世界様相を見るにつけ、彼らの信念や欲望に疑問を抱かざるを得ない。その一方で、名もなき一般市民・国民の絶望的無力感が徐々に広がりつつあるように感じる。これは危うい傾向ではないだろうか。
久しぶりにマルクス・ガブリエルの番組を視聴して、哲学的考察が人類社会の分析と軌道修正のために必要であることを再認識すると同時に、そこからあまりにも遠ざかったところで動いている現実社会に不安を覚えた。
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