1997-8年ごろ、私はノートパソコンでインターネットを利用するようになりました。
その際、初めて e-mail アドレスを決めて登録 したのですが、
当時の私にはメールのやり取りをするような相手などいませんでした。
設定その他、息子の手を煩わせながら、やっと登録完了。
すると、完了した途端にメールの着信です。
まだ誰にも教えていないアドレスなのに、です。
私が設定したアドレスは( sue@*****)というもの。
メールの内容は、同好の集いのお知らせのようでした。
どうも、 (sue)の部分が日本名「陶(すえ)」さんのメールアドレスと同じだったようですね。
私は「スー」のつもりで決めたのですが、まさかね、「陶(すえ)」さんのメールと混同してしまうなんて。
その後、あるネットの中高年サイトに会員登録して、何度かオフ会なるものに参加したことがあります。
ネット上でしか知らない人々と現実に顔を合わせたのです。
そのオフ会でスナップ写真を何枚か写されました。
そしてある日、その時に写された私の写真が添付されたメールが私のPCに届きました。
内容を読むと、そのメールはどうも私宛ではありません。
その中高年の会でたまにHNを見かける女性に宛てたもののようでした。
どうやら、私の写真を撮った女性が、私の知らない他の会員女性に、勝手に私の写真をメール添付し、
私という人間に会った時のあれこれ(好意的ではない)を記して送ろうとしたもののようでした。
彼女は宛先メール・アドレスを間違って選択したのでしょう。
一番送ってはいけない相手(私)に、そのメールと内容が届いてしまったわけです。
私にメールを誤送信してきたその女性には、その後も、さまざまなことをされまして、
リアルな人間関係にまでヒビを入れられるという経験をしました。
(きっかけは、私が始めたホームページの掲示板を介してでした)
他にも、メールやネット上のやり取りでは、辛い経験や口惜しい出来事が重なり、
私はすっかり人間不信になってしまいました。
インターネットを使い始めた当初に相次いで人間の裏と表を垣間見る経験をしたことで、
私はインターネットにアクセスする上での注意点を身に付けたように思います。
また、現実の人間関係では見せない部分が、ネットでは露骨に表出してしまう怖さも知りました。
ネット上の人格と現実の生活における人格とがかけ離れていると感じることで、
現実生活の知人との間に誤解が生じるのは金輪際ゴメンなので、
それ以来、私はメールやホームページで人と交流することは、なるべく避けるようになりました。
あれから20年近くの月日が流れ、いまや SNS だの LINE だのツイッターだのと、
見知らぬ多数の人間と、いいえ、毎日会える人間とでさえ、
デジタルで会話をすることが普通のことになりました。
今でも私は信じています。
モニターに表示される文面で、分かったつもりになってはいけないのだ、と。
大切なことは必ず、(面と向かうなり)(肉声で語るなり)(手紙を書くなり)して、
お互いの表情や気持ちの温もりが伝わる方法で伝えるものだということを。
とは言いながら、
ネットを通じて、今では私にとってとても大切な人たちとのつながりも得ました。
長いお付き合いになるその方たちとの共通点は、
「頻繁なやり取りを求めない」
「ネット上での節度をわきまえる」
「必要以上に互いの現実生活に立ち入らない」
といったことでしょうか。
わずか数人ですが、好い関係です。
これからどうなるのでしょうねえ・・・
PC やスマホやタブレットといった文明の利器(古くさい表現!)が、
常時手放せなくっている人たちを見るたびに、不安と心配が頭をもたげます。
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