否応もなく年は改まった。希望を見出しにくい空気の中で迎えた新年。昔流行った「悲しくてやりきれない」という歌の一節 ♪ かなしくてかなしくて とてもやりきれない このやるせないかなしみのすくいはないだろうか ♪ を口ずさみたくなるような日々。
時は人の都合などお構いなしに、着実に歩を進める。抗う余地はない。
だれも責任を引き受けようとしない風潮の昨今、かつてクレージー・キャッツ全盛のころに言われた『無責任時代』とはまさに今だと思える。いや、あのころから続く無責任の積み重ねが今日(こんにち)の混沌閉塞を生んだと言えようか。考えるだに詮無きことよ。
さてさて、お頭さまからが寝とぼけてござる現の世、非力の民に一体何ができようか。死んだふりして時の廻りを待つしかないのか。今や末法の時代。
水底に沈みこんだとしても、底土を蹴れば浮かぶ瀬もあることを信じて、今年一年を暮らしたい。
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