今日5月3日は「憲法記念日」。
この日の意味を深く考えることも無く今日(こんにち)に至っている。大型連休を約束する祝日の1日くらいの認識で、憲法が誠実真摯に運用されているか否かなど疑うまでもなく、神聖侵さざる基本法律としてその存在は有って当然だと思ってきた。
今晩、NHK 総合TV p.m.9:00~10:15 「NHKスペシャル JAPANデビュー2 天皇と帝国憲法 "万世一系" はこう書かれた ▽天皇機関説をめぐる激論 ▽統帥権干犯問題 ▽政党自滅」を視聴。
その後、NHK教育TVp.m.10:00~11:30 「ETV特集 いま憲法25条生存権を考える ▽反貧困の提案 ▽朝日訴訟の問いかけ ▽派遣切りで苦境に・・・対策は何か」を視た。
両番組を視終えていま、深海の底に沈められたような息苦しさをもって、我々は今こそ真剣に我々の生活を保障しているはずの憲法について考えなくてはならないとの思いを強くしている。
足元のひび割れはその土台の上に立っている者たちの知らぬうちに進んでいる。危機が迫っていたことに気が付くのは崩壊のその日かもしれない。この国が平和で安穏だと信じ暮らしている人々は、その崩壊を目の前にしてどのように行動するのだろうか?
行動? 昨年末から派遣村村長を務める湯浅誠さんの「今の日本には行動を起こす方法も道筋も失われているのが気がかりだ」と発言されていたのが印象に残った。ベトナム戦争当時のベ平連を率いて活動されていた小田実さんのことが脳裏をよぎった。個人の意見はかき消されやすくはじかれ易いけれど、同じ想いが集合すれば世の中は動かせることもある。
次第に人間らしさを失って行きつつある社会の空気を不気味に感じているいま、この2つのテレビ番組を視聴したことで不気味な空気の発生元がどのあたりにあるのか、おぼろげながら見えたような気がする。無批判に受け入れるのは危険だと分かったうえでなお、一人一人が考えなくてはならないのだとの呼びかけとして真剣に受け止めた。
コメントする