世界的な経済危機だと、このところ連日のように報道されている。昔、社会科で習った「ブラックマンデー」という大規模な金融恐慌を連想する。危機だと言われても、実業・現業の成功や失敗というより、相場や市場のやり取りによる数値の暴落のようで、経済に暗い私のような者には実感が希薄である。 元凶はアメリカ市場に端を発して世界中の市場に広がった混乱らしいというくらいの理解しかできていない。
世界に国を開いてからというもの、追いつけ追い越せと欧米の後を必死に追いかけた日本。あらゆることは真似することから始まり、細かい修正を加えながら日本人社会に合うように政治や生活に取り入れてきた。学校の歴史で学んだ範囲を学んだようにしか理解できてはいないのだが、長年生きているとおぼろげながら分かってくることもある。
銃器の所持を自由にすればどうなるか、ドラッグが蔓延すればどうなるか、医療制度が確立していなければどうなのか、それらは欧米の制度の今日を見ればわが国の行く末も予測できそうなことで、いち早く手を打って予防できそうなものなのに失敗の後追いをしているようにも見受けられる。後進の利点は先進の失敗に学べることのように思うのだが、現実はそのように運ばないらしい。
その一方で、文明の高度に進歩した社会における人間の精神医療に関しては、日本はもっと強い関心をもって海外の取り組みを研究し取り入れたほうが良いのではないかと思うのだが、こちらは未だに、日本に昔からある偏見の闇が妨げになっているように思う。
通信環境が発達しインターネットという情報即時入手手段ができたりして、我々が得られる情報や知識は昔に比べると格段に多くなったのだが、現実生活に恩恵をもたらす制度の確立には政治の力が必要であり、実現の可も不可もその国の政治に携わる政治家の見識や実行力の問題になってくる。
良いことは真似でもよいから早急に導入して欲しいし、悪いことは真似しない判断を下せるリーダーの出現を期待しているのだが・・・
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