一昨年合併して我が市と同じ市になった地域で陰惨な一家4人殺害事件が発生した。病気がちだった77歳の男性が、妻と長男夫婦と4歳の孫をハンマーで滅多打ちにして殺害。殺意は過去に3回ばかり抱いたが、今回は早朝、体の調子が良かったので実行に移したと供述しているらしい。体調が良ければ気持は善良な方向に積極的になるものだと思っていたが・・・それは、単細胞な私の思い込みに過ぎなかったのか。
ごく普通の隣人だと思っていた人物が凶行に及ぶ事例が目につくようになった。
今回の事件で、犯行に及んだ男が言うには「家族に邪魔者扱いされた」という理由を挙げているという。家庭内で何があったのか外部からはうかがい知れないが、孤独が人を凶行に奔らせた事件だったのか。
原因を特定できない犯罪が増えてきて、いま、誰がいつどこで被害にあっても不思議ではない様相を呈してきている。日々緊張を強いられる時代、みんな精神的にボロボロになってしまっているのかも知れない。
ごく普通の隣人だと思っていた人物が凶行に及ぶ事例が目につくようになった。
>そうなんです。
実は昨日私も驚くことが・・・。
家の近くの喫茶店のマスターが殺人を犯しました。
日頃物静かで大きな声で物も言わないような人でした。
ハノイの大学を卒業し英語も堪能で、学生達のよく集まる店のマスターで私も毎日のようにマスターの入れる美味しいコーヒーを楽しんでいました。
それが、つい先日卒業したばかりの青年を殺傷してしまったのです。
数人の学生達と喧嘩口論になり商売道具のアイスピックでの凶行です。
詳しい事情はまだ分からないのですが、恐らく正当防衛だと思います、それにしても過剰防衛。
刃物で人を刺すことが良いことか悪い事か位の判断が出来ぬ年でもないのに・・・。
亡くなった学生とも面識があります。
四年間の学業を終え、これから社会に出て活躍しようという矢先に命を落しました。
身近な二人の前途ある青年達の身に起こった悲劇にやるせない気持ちでいっぱいです。
今日の講義では命の尊さを精一杯学生達に説いたつもりですが、ベトナム語の稚拙なOngの気持ちがどれだけ伝える事が出来たか??
本当にもどかしい時間でした。
人の命以上に大切なものなんて何処を探したってありはしないのに・・・。
今朝店の前を通り、シャッターが下ろされている前でマスターの手書きの看板を見ました。
本当に辛い一日の始まりでした。
Ongさんの身近なところで、そんな大事件が発生したのですか・・・
見知らぬ人の事件報道さえ心が痛むのに、事件の当事者が顔見知りとなると、
周囲が受ける心的外傷は大きいでしょうね。
「やるとやらないは紙一重」
怒り心頭に発しても、決して身体的な行動にリンクさせないよう、
自己抑制の力を養わなければならないと、今こそ声を大にして言いたい。
負の行為を実行する前に、実行した後のことを想像して思いとどまって
ほしいものです。
先日の秋葉原殺傷事件の犯人が「誰か止めてくれればよかったのに」と
言ったそうですが、自分をコントロールできるのは、結局、
自分でしかないのですよね。
先日書いた絶滅危機のホッキョクグマですが、獲物の狩りができなくて
空腹に耐えられないオス熊が小熊を襲って食べるのだそうです。
人間も、社会が危機に瀕すると同種同士で殺傷行為に走るのか、
などと恐ろしい想像をしてしまいます。