まず、本を破るという行為は、読書を楽しみにしている者としては赦しがたいことである。
私は、幼少期に「新聞や本を踏みつけるものではない」と教えられた。
今あえてその教えに理屈をつけるとすれば、
(多くの人々の経験や研究や取材などの労力の賜物)としての印刷物は、
単なる紙類ではなく、人間の知的精神的成長の一助となり得る貴重な存在として敬意を抱け、
ということだと言える。
その敬意は、本を...
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2014年2月アーカイブ
今、私が一番気になっている本は「嫌われる勇気」 岸見一郎・古賀史健:著、ダイヤモンド社:発行
出版社とは、なんとタイトルネーミングが上手いのだろう。
まあ、専門家の集まりだからねえ。
そう思いつつも、実は私はこのタイトルにすっかり心を鷲づかみされてしまった。
扱っている内容は、岸見一郎氏が長年研究しているアドラーの心理学だという。
http://genda...
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http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37682
↑ この記事を読んだ。
私が最近しばしば感じる違和感や嫌悪感を説明してくれているように思った。
そう、昔から「一億総〇〇」という言われ方を耳にしてきた。
集団になびきやすい日本人の特性が「一億総〇〇」という表現を容易にする。
私が初めてこの表現に触れたのは、ジャーナリストの大宅壮一さんの「一億総白痴化...
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中高年の観客が多いという「ハンナ・アーレント」の解釈について、
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37699
↑ ここに分かりやすく詳しい分析の文章がありました。
(思考を停止してマニュアル通りに動くだけの "平凡な人間" )について、
解り易く述べてあります。
そして、多くの中高年を集客する理由ではないかという根拠への言及も。
「...
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2月22日(土)、TKPシアターにて映画「ハンナ・アーレント」 http://www.cetera.co.jp/h_arendt/ を鑑賞。
上映初日であったせいか、多くの人が館内に。
その殆どはシニア世代。
以前、岩波ホールで鑑賞した「ローザ・ルクセンブルク」の衝撃は忘れ難く、
今回の「ハンナ・アーレント」も、女性哲学者としての彼女の生き方に深い関心を抱いての鑑賞。
&...
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朝日新聞「天声人語」で、センター試験の国語に関して触れていた。
同日の解説欄では、塾講師の解説も掲載されていた。
その中で、今年の国語の問題として源氏物語が出題されていたことが低い平均点の一因であろうとあった。
以前は、小林秀雄の難解な評論文からの出題で成績が悪かったこともあった、とも。
この点に関して、出題内容について丸谷才一氏が異論を唱えていたことも書いてあった。
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つい先ごろ、 ↓ に「今でしょ!」の林修先生の言葉を引き合いに出して意見をアップした。
数日前、新聞に(大学入試センター試験の平均点)の記事があったので、
再びそのことに関して私の感想を載せてみたい。
教科(配点)
国 語 (200点) 国 語 98.67
外国語筆記(200点) 英 語 118.87
...
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もうずーーっと昔(20年くらい前)読んだ本に「生産を手放した国は衰退する」と書いてあった。
社会・経済に関する問題を扱った内容の本だった。
残念ながら著者や本のタイトルは失念してしまったのだけれど、この言葉だけは頭に残っている。
当時は、韓国製の衣類が多く店頭に並び、白物家電の市場が韓国に脅かされ始めた頃だった。
その後は、人件費が安いからと、日本企業は(猫も杓子)も中国に生産部門を...
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