一億円の話
まあ世の中色々なことがあります。
ちょっと昔、銀座の路上で風呂敷包みの大金を拾ったという人がいました。実名で報道され、テレビや週刊誌に姿を見せて一時話題になりました
その人、大貫さんが亡くなったという新聞記事がありました。
宝くじの最高賞金額が四億円になった今でも、一億円はやはり大金です。まして、そんなお金を無造作に風呂敷にくるんで、路上に置き忘れる人がいて、その上誰かが拾うなんて話はめったにあることではありません。
人は、突然予期せぬ大金が手に入ったらどうなるのでしょう。
当時、大貫さんも興味本位で色々なふうに書かれていましたね。
お金にまつわることは、つましく暮らす普通の人々の大きな関心を引きます。まして、「棚からぼた餅」が落ちてきたようなお話ならなおさらのことです。知ったところでどういうことでもないことはわかっていながら「誰が・どこで・どうやって」大金を手にし「その後どうしたか」を知りたくなる。これは人情です。その結果、大金を手にした人が身を持ち崩していたら、内心ホッとしたりして・・・
個人的な感想では、お金に強く執着すると、心の平安は得がたいように思うのですが如何なものでしょう? その一方で、お金を大切にしなければ心穏やかならぬ状況になって、やはりそのあたりのバランスは難しいものだと思わずにはいられません。
いずれにしても、お金そのものには罪も徳もないのです。
(2000/12/16)