人はそれぞれ

まあ世の中色々なことがあります。
人の生き方も人の数だけあるわけです。これはとても大切なことでありながら、なかなか納得できない事柄でもあります。なぜなら、多くの人は自分の生き方がすべての考えの物差しとなっているからです。
「おしゃべり」は「無口」が苦手、「すばしこい人」は「かったるい人」を見るとイライラする。
色彩豊かな衣服や環境を好む者がいれば、淡色であっさりしたほうが落ち着くという者もいる。
できれば大勢の人と関わりながら暮らしたい人もいるが、一方ではなるべく静かに独りの時間を楽しみたい人もいるわけです。
子供時分に学校なんかで「皆仲良くするのですよ」なんて言われて育ったわけですが「皆仲良く」なんてできるわけないじゃない、と今ごろになって口答えしたい気持ちですねぇ。
違うことで争わないことを教えるなら「人は皆違うのよ、自分と同じにしようと思ってはいけないのよ」といい「違うことを楽しみましょう」とでも言えばいいじゃないかと思うわけです。
ちょっとリクツになってしまいそうなので、これ以上はやめておきましょう。
50年の人生経験にうぬぼれるつもりはありませんが、まあ、人と交わって積み重ねた失敗の数はそれなりに物事を考えさせてはくれました。
よくしたもので、最後は各々自分の行動スタイルにより近い者同士でお付き合いを続けるわけで、これが「類は友を呼ぶ」ということで一件落着。

(2000/12/03)