2003/11/25 (火) 雨
語り継がれる昔話や寓話・童話の類を読み解くと、
それは必ずしも、愛らしく微笑ましい話ではないとも言われる。
人を喰らう鬼の話や動物をいじめる人間の話はザラにある。
咲くはずの無い枯れ木に花が咲いてみたり、
居るはずの無い竹やぶに可愛らしい女の子がいたりする。
シンデレラや白雪姫は継子いじめの話だし、
かぐや姫や桃太郎は、おじいさん、おばあさんに育てられている。
かちかち山の狸の背中は、なぜ燃えたのか?誰が火をつけたのか?
昔から、人はさまざまな事件や事象に遭遇しており、
そうしたことを語り継いで、話が出来上がったのだろう。
さて、これからの時代には、どんなおとぎ話が生まれるのやら・・・生まれないのやら・・・
増えた体重計の数字を見ながら
「あらいやだ!【小太り体型】になっちゃった!」
小太り→こぶとり→こぶとりじいさん
と連想して、おとぎ話に行き着いた私。
やっぱり、おとぎ話の世界は怖い出来事がネタなんだなぁ〜
2003/11/24 (月) 曇り 振替休日
今日は、年賀欠礼のハガキを書いていました。
そんなにたくさん出すわけではないので、早々に書き終わり投函しておきました。
それにしても握力が無くなっています。
このところパソコンなどのキーボードやタッチ画面で用を足すことが多く、
ペンや鉛筆、ボールペンさえも長時間握っていることがなく過ごしてきました。
昔、やんごとなきお育ちのことを
「箸より重いものを持ったことがない」などと言いました。
私なんか別にやんごとなくも何でもない、ただの一般人ですが
ポールペンひとつさえしっかり握れなくなっています。
問題だなあ、これは・・・
私がもう少し若かった頃、
年上の知人が年齢を重ねるごとに、
その方から頂く書簡の上書きや便箋の文字に震えが見えることに気づきました。
歳をとれば、いずれそうなるのだろうと思いつつも、
まさか、自分がそんなことになるとは思ってもみませんでした。
最近、ボールペンを握る手に力が入らないのは、
あながちキーボードやタッチ画面のせいばかりではないでしょう。
加齢というのは、いろんなところに出てくるのですね。
2003/11/23 (日) 曇り 勤労感謝の日
瀬戸内晴美さんが出家して寂聴尼となられたのは51歳の時だそうだ。
その詳しいいきさつを読んだわけではないが、何とはなしに心惹かれる話に思っていた。
いつか自分も、そんな年齢に達したら出家したいという漠然とした願望もあった。
現実には、彼女と同じ年齢を過ぎても、
世俗を捨てて頭を丸めるなんてできる状況にはない。
今日は自分の誕生日。
花を買って来て、これまで懸命に生きて来た自分を労う。
「よくぞここまで生きて来た」と思う。
夫に先立たれた時に、「残りはおつりの人生」と思ったけれど。
今再び、「おつりのおまけの人生」が始まったような気がしている。
多くは望まない。
このひと時が、平安に過ぎ行くことを心から祈っているだけ。
2003/11/22 (土) 晴れ
とかくこの世の世渡りで、
「手は貸さないが口は出す」
という行為ほど厄介なものはない。
また、
「せっかく積んだ危うい積み木を崩した上で、さらに積み木を積め」
と命ずることほど理不尽なことはない。
物事の本質や状況を掴めずに、
ひたすら強い者への媚びへつらいに終始する者に
『権力』を握らせることは、危うい。
近ごろ、そんな事例を多く見聞するようになった。
2003/11/21 (金) 晴れ
動いていると汗ばむほどに暖かい一日だった。
ときどきはっと気がつくと顔全体がどよ〜んと垂れ下がっている。
「いけない、いけない」と慌てて顔を緊張させる。
(太る)(老ける)(疲れる)は、脳内物質セロトニンの不足だそうだ。
加齢と共に出てくる症状には逆らえないものがあるけれど、
意識することで、多少なりとも抵抗していかなくてはと思うこの頃。
「年齢が若い」ということだけに価値があるとは思っていないけれど、
せめて「精神的な若さ」は保ちたいものだと、
サムエル・ウルマンの詩を思い浮かべながら、
自分を励ましている。
2003/11/17 (月) 晴れ 木枯らし一号
一日中、強い風。
例年より二週間ばかり遅い木枯らし一号が吹いたらしい。
いよいよ季節は冬に向かう。
朝、通勤途上で富士山が真正面に見えた。
白い雪を頂いた神々しいその姿。
富士山を見るとなぜか祈りに近い想いが湧いて来る。
それは多くの人がそうであるらしく、
昨日、帰ってくる機内から富士山が見え始めると、
それまでマンガを読みふけっていた隣席の若者も身を乗り出していた。
それにしても、いつも思うのだけれど、
なんであんなに重い飛行機が空を飛べるのだろう?
窓から見える他の飛行機は、すごい速度で飛び去るのだけれど、
自分が乗っている飛行機は、まるで停まっているかのごとくに感じるのも、
毎度の不思議。
不思議はいっぱいあったほうがいい。
2003/11/05 (水) 晴れ うす曇り
T字路に差し掛かった。
右折の信号待ちで停まった私の車の横で、一台のパトカーが左折待ちで停まっていた。
その目の前を、赤に変わった信号を無視して、一台の車が直進していった。
途端に、パトカーの赤色灯がクルクルと光って廻り始め、
左折待ちだったパトカーがいきなり右折して、その車の後を追いかけた。
直近の信号の赤で停まった(信号無視)の車が、あっさり御用となった。
その一部始終を見ていた私。
パトカーの行動は、やっぱり素早い!と感心。
2003/11/03 (月) 雨 ときどき 曇り 文化の日
手作りショップを覗いてみると、今はクリスマス用品が旬。
近年自宅を電飾する人が多くなった。
「どんな人が飾っているのだろう?」「どうやって光らせているのだろう?」
というのは、見た人の何人かは思うことかもしれない。
昨日覗いた大型ホームセンターでは、
若い夫婦が大勢、電飾売り場を物色していた。
防水加工を施した電飾の部品の数々。
2−3mもあろうかというクリスマスツリーが7−8万円。
オーナメンツも品数・種類が、信じられないほど豊富に揃っている。
さて、今年はどれくらいの家庭が、クリスマスシーズンに輝くのだろう?
2003/11/02 (日) 晴れ
しばらく遠ざかっていた手芸を再開したいという欲求がムクムク頭をもたげ、
このところ手芸売り場に足しげく通っています。
ちょっと見ない間に、さまざまな手芸が為されているようですね。
今のダントツは、やはりビーズでしょうか。
色とりどり、材質もさまざまなピーズが取り揃えてあります。
材料を見るだけでも十分に楽しめるんです。
私が一番好きな手芸はレース編み。
あの繊細な感じが、なんとも言えず好きです。
すぐにでもレース編みを始めたいところですが、
4年前に放り出したセーターが押入れの奥で眠っています。
まずは、それを片付けてからということで、さっそく取り掛かりました。
覚えているかな?大丈夫かな?と思いながら始めましたが、
意外にスイスイと手が動くのでホッとしていたら、
あれあれ、やはり間違えてしまいました。
お陰で13段ほど、ほどく羽目になりました(トホホ)
日常のあれこれでは、そう易々と達成感は味わえませんが、
手芸なら、とにかく作品を仕上げれば「ヤッター!」という充実感が味わえます。
この積み重ねが、けっこう励みになるんです。
ささやかな楽しみです。
2003/11/01 (土) 朝のうち小雨 のち 曇り
映画「永遠のマリア・カラス」を観て来た。
感想を☆の数で表すなら【☆】(5個で満点)かな・・・
歳若い友人と行ったのだけれど、
彼女たちには「何が言いたいのか?」解らなかったみたい。
まず、マリア・カラスに関して、ある程度の前知識がなければ解らないことが多すぎる。
ストーリー展開が飛び飛び過ぎて、収集がつかない。
心理の描写も、観客が想像できるような伏線が無さ過ぎる。
ラストで、
「これはマリア・カラスと親交のあった監督の記憶に基づく創作である」
とテロップが出たけれど、
この作品は、作った監督だけにしか本当の解釈はできないかも知れない。
ちょっと酷評になってしまったけれど、一緒に行った三人共通の感想。
間にはさまれたオペラのアリアも、
もう少し印象的に聴きたかった、との欲求不満が残る。