試されている人間社会

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 新型コロナウイルスは、いよいよ欧米に感染拡大を始めてWHOがパンデミックの言葉を表明した。どこやらの国に忖度したのは見え見えのパンデミック宣言時期に対しては不信を抱かざるを得ない。そんなWHOに東京オリンピック開催の判断を委ねるというIOCにも疑義がある。


 今朝のテレビで、タイの「サルの街」の変化を映像で伝えていた。もともと街で自由に過ごしていたサルたちは、観光客が与える餌を食べることで人と共存していたらしい。それが、今回の新型コロナウイルス対策で街に観光客がいなくなったことにより食べ物がなくなり、街で暴走しているという光景だった。

 そう言えば、先日は奈良の鹿が大挙して街に出て植栽を食い荒らしているという報道もあった。こちらは観光客の与える鹿センベイが無くなったせいではないか、とのコメントがつけられていた。


 新型コロナウイルスの出現する前から、人のいなくなった場所に動物が行動範囲を広げている話はあった。東日本大震災による原発事故で人がいなくなった地域に野生動物が進出している映像を見たことがある。

 そこに始まらなくても、高齢化で住民が大幅減少した人里にはイノシシやサルが我が物顔で出没し、細々と作っている高齢者の畑を荒らして困るという話は既に知られていた。


 SARSにしてもMARSにしても、今回の新型コロナウイルスにしても、人間に脅威を与える新型のウイルスは野生動物から人に伝染して感染拡大したと聞いている。

 だからと言って、それらの宿主である野生生物を根絶するのは現実的ではないとなると、人間は感染が発生するたびに防御と治療の対処を迫られる。それなりの対応ができるまでには時間がかかり、それらの感染症で斃れる人間の数も相当数に上る。

 もし、究極のウイルスが出現して、人類の殆どすべてが活動不能か消滅してしまったら、地球上を闊歩しているのはどんな動物なのだろうか。そんなことを想像してしまったタイのサルの街の映像だった。


 今回の新型コロナウイルス蔓延の事態が始まる前から、何となく世界中の人間社会の歪みや機能不全を感じていたところだったが、その実態を新型コロナウイルスが目に見える形に炙り出したのではないかと感じている。

 問題は、実は機能不全していた組織の内幕を何となく隠ぺいしながらズルズルと動いていた世界中の構成を、新型コロナウイルスが落ち着いて以降にどう立て直していくのかだと思う。

 隠しようもなく表面化した人間の醜悪な欲望を、今後どのような形で誰が軌道修正の旗を振って先頭に立ってくれるのか、だ。



 人類を容赦なく破滅に追い込むのは、ひょっとしたら、人間が考えた武器ではなく、電子顕微鏡でしか姿を見せないウイルスかもしれない。感染症流行の場合は、身体症状だけでなく、その蔓延状況の中で心理的な不安も感染拡大して、人は行動不能・秩序崩壊状態になってしまうかもしれないという危険を感じている。



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このページは、tsuyuが2020年3月17日 09:41に書いたブログ記事です。

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