無機質な機械が引き起こす精神不安

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我が家では、ガス警報器が、何度新品に替えても誤作動を繰り返す。

使っているのは都市ガスで、警報器はガスコンロの上部天井に設置してある。

集合住宅なので警報器は管理室の警報管理装置に連動し、

異常があるとガス会社と警備会社から人が駆けつける仕組みになっている。

この両者が訪ねてきた回数が、我が家では過去30数年間に2-3回というのはあまりにも多すぎないだろうか?

しかも、その都度ガス漏れは検知されないという結果。

ガス警報器が何に反応したのか、または、どんな原因で警報ランプが作動するのか不明。

トラブルが発生する度に新品に交換してきた。




そもそも安全警報装置は生活するにあたっての安心を助けるための物なのに、

我が家では逆に警報器のご機嫌を窺いながら日常生活をおくるという不安要素になっている。



人間が安全に暮らすためには、できる限り危険は避けたい。

かといって、危険要素も含むが生活には欠かせないという全てを生活から排除するわけにはいかない。

その対策として、これまでにさまざまな危険察知のための機器が開発製造されて使われている。

しかし、所詮は無機質な機器である以上、人間生活のあらゆる場面への応用的な対応はできない。

故障もあれば誤った検知で作動する場合もある。

たとえ間違いであっても作動するなら良いではないかと言う人もいるが、

そもそも危険が迫っていることを知らせる為の機器なので、

その発動は人間の不安や恐怖を誘発する。



さてさてどうしたものか・・・

今は、再び新品(同機種で)に交換してもらったガス警報器が誤作動を繰り返さないことを祈りながら、

ビクビクしながらの日々である。


まあ、 "慣れ" とはおそろしいもので、そのうち気にもせずに暮らすようになるだろうが、

忘れたころにまた誤作動という事態になり兼ねない。

便利で安全で平穏で・・・と、不安要因を全て取り払った生活などあり得ないことを、

一個のガス警報器が教えてくれたのかもしれない。


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このページは、tsuyuが2016年12月24日 08:56に書いたブログ記事です。

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